公開日記-005(入院生活編)

このページは、もんちっちさんの日記です。

入院当日

この日を夢見て矯正生活半年!
長かったけど本当にこの日がきた。
病院にはパパに連れて行ってもらう。
うれしい反面子供の事が心配でしょうがなかった。
下の子はまだ1才。
ママにべったりで人にあまりなつかないこの子をおばあちゃんに10日以上預けないといけないのだ。
自分で決めた事とはいえ、子供の顔を見ては申し訳ない気持ちと寂しさでいっぱいだった。
病院に着くと病室の方に行くように言われ、3階に上がった。
病室は6人部屋で小児科、とリハビリステーション科と同室だった。
同じ顎変形症の手術をする人がいたら色々話しをしようと思っていたけど、それらしい人はいなかったのでガッカリ。
部屋に着いて何十分もしないうちに薬剤師の人が来て術後に使う薬を持ってきて説明してくれた。
薬はいっぱいあった。
そのあと今度は麻酔科の先生が来て全身麻酔の説明をして帰っていった。
こんなにピンピンしているのに3日後にはベットで苦しみもがくのかと思うと信じられない感じ。

入院2日目

病院の朝は6時。
7時にはご飯が運ばれてくる。
味噌汁とハム2枚とおしんことごはん。
メインがなーい。
今日はまた先生の方から手術の打ち合わせがあるとのこと。
私の歯は出っ歯&開口だったので、口元はポコっと出ていてそれがコンプレックスだった。
笑うと歯茎も見える(5ミリ位)歯並びも悪いけど、笑うとき口元を手で隠してしまうので、気にしないで笑えるようになりたかった。
あとは前歯で物を噛み切れなかったので、食べずらくって、治したいという思いも多少あった。
親知らずもしっかり4本あるのでそれも抜いてもらう。
上下4番目の歯と合わせて8本抜く。
8本!どんな痛みが待っているのやら・・・。
先生には子供がいるのでなるべく早めに退院したいということだけお願いしといた。

入院3日目

この日はパパと子供たちが来る日。
まだ2日しか離れてないのに会うのがすごい楽しみ。
外出してもいいという事なので、お昼ごろ外出してみんなで外食した。
しばらく鼻チューブだし、ハンバーグおもいっきり食べた。
ウマコだった。!
夕食は手術前だし軽いものがいいかなと思って5時ごろ帰って病院食を食べることにした。
夕食の後は絶食、夜中12時を過ぎたら飲み物も禁止。
辛いかなーと思ったけど結構平気だった。
夜はなかなか眠れなかった。
あしたどんな苦痛がまっているのかと思うと、緊張〜!
でもその反面、いよいよ自分の口元が変わると思うとうれしくてワクワクした。
とにかく手術は1時からということだったので、今からドキドキしなくっても、明日起きてからだってまだまだ時間はあるんだから、と言い聞かせて落ち着かせながら2時ごろだったかようやく眠りに着いた。

手術当日

朝、検温してお昼ころから点滴をした。
これは水分補給のための点滴。
看護師さんに手術着に着替えるように言われた。
手術着が意外に重い。
この辺りからすごく緊張してきた。
でもここまできたんだからやるしかないし、なんとかなるよ!って思った。
だけど本当にこの私が手術するのか?ってまだ信じられない。
いよいよ1時。
M先生と看護師さんが病室にお迎えに来た。
緊急用のエレベータに乗せられて、手術室の前に到着。
中に入ったら自分の名前を言うように言われた。
それさえも言えないほど緊張した。
手術室はすご〜〜くさむかった。
麻酔効いている間凍死しちゃったらどうしようかと真剣に思った。
手術台の上に自分で乗ると出頭医のA先生登場。
「だいじょうぶ?心臓が口から飛び出そうになってるってM先生が言ってたけど(笑)」
と言われた。
確かに・・・。
「きれいにやっておきますからね」と言われた後、酸素マスクのようなのを口に当てられ
そのうち変なにおいがして3,4呼吸位したらじわ〜んッて気持ちよくなって意識不明〜〜・・・
「○○さ〜ん。手術おわりましたよ〜。大成功ですよ〜」と誰かが言った。
気がつくと病室のベットの上だった。
痛みは?ってすぐ思った。
顔がずーんと重い感じがして痛いは痛いけど、我慢できない程じゃない。
吐き気はなし。
ただ、鼻から下全体にテープできつく固定されていたため、すごく口元を押さえつけられているような感じがあった。
口はほとんど開かない。
熱は測ってないけど、38度くらいはありそう。
あとは体が重くって、重くって動けない感じ。
まだまだ麻酔が体に残ってる感じがした。
横を向いたり体勢を変えたりするのは意外に大丈夫。
息は鼻からも口からもできるし、これなら何とかなるな〜と思った。
片方の鼻には呼吸を確保するための太い棒みたいのが入ってた。
それ自体痛くない。
タンがかなり絡むのでそこから吸引機を喉の方までいれるときれいに取れてスッキリする。
実はこの吸引機のノドのタンを取るときオエっとするんじゃないかって心配だったんだけど、実際はオエっとするもっと手前にタンが絡み付いてるので、取るのは全然苦痛じゃなかった。
逆に無かったら困る位。
あとは尿管が刺さってたけど、特に気にならない。
夜中に座薬を2回もらった。
本当は6時間に一回ということだったけど、
私は痛みに弱いため4時間に一回にしてもらった。
実はこの日のことはこれ位しか覚えてない。
夜中にタンが絡まって何度か起きた気もするけど、あんまり記憶が無い。

術後2日目

朝早くに看護師さんが来て尿管とってくれた。
痛いかな〜と思ったけど、痛いというよりなんか変な感じ。
1、2秒で終ってしまった。
その後採血をして帰って言った。
その後今度は麻酔科の?先生が来て鼻に入ってる呼吸を確保するための棒を取りにきた。
「一気にぬきますよー」と言って1秒くらいでガッと取った。
一瞬だけど痛かった。
棒結構太かったのかも・・。
でも取ったらすごくスッキリした。
体の方はとにかくだるい感じ。
トイレに行ってみたけどよろよろしてしまって、昨日までの自分の体とは全然違う。
鏡の自分を見たら顔半分はテープで見えないけど、
かなり口元が下がったのがわかる。
でもなんかすごく異様な感じに写って、妙に口元が下がっているような・・・
すっごく不安になった。(あとあと考えてみればホッペが腫れていたから余計口元がさがっていたんだと思う。)
テープにはいっぱい血が付いているし、顔は腫れてるし、同じ病室にいた小学生の女の子は私の顔を見て目をまん丸にしてビックリしてた。
ごめんね、こわいよね〜と言いたかったけど、しゃべることもできないし・・。
お昼から鼻にチューブをいれる。
これが術後一番心配だった。
すっごい苦しいだろうと覚悟してた。
とにかくごっくんすればいいんだから!っと思って自分に気合を入れた。
「じゃあいれますよ〜」とチューブの先端にゼリーみたいなものを塗って、鼻から挿入!
鼻からノドにかけてはぬるっとしてすごい違和感があった。
そのあとノドまできたので一生懸命ごっくんした。
ごっくんごっくんごっくん!っていっぱいした。
3,4回くらいオエ〜ってなった。
そしてなんとか入ってくれた。
10秒くらいだったかな・・なんとかなった。
入った後はすぐ慣れた。
入れた方の鼻からもちゃんと息できてホッと一安心。
今日からウォーターピック開始!
スイッチを押したらすんごい勢いで水が出てきてびっくりした。
予想以上にすごい勢い。
傷だらけの口の中に入れるのにかなり勇気・・。
ってゆうか無理!って感じだった。
とりあえず1日目だし無理するのは止めた。
11時に診察。
口の中を見たあと消毒する。
縫ったとこを引っ張られて少しだけ痛い。
お昼から流動食が始まる。
エンシュアという液体だ。
胃に流し込むと一応満腹になる。
でも満足感はなし。
横になってエンシュアを流すと気持ち悪くなるから、流している間ずっと座ってなくちゃダメらしくって体がだるいだけに結構辛かった。
1日ベットでゴロゴロしてた。
とにかく横になってないと辛い。
痛みは薬が切れだすとズキズキ・・座薬を3回使った。

術後3日目

今日も体がだるい。
朝一で鏡のチェック。
顔がパンパンに腫れててコワイ〜。
口の中もすごく腫れてる。
口の中までこんなに腫れるなんて聞いてない〜!
そのせいで舌が動かせなくてしゃべれない。
なんだか不快。
今日は夜パパが仕事帰りにお見舞いに来てくれる♪
すごく会いたいけどこんな顔見たらなんて言うか・・。
顔のテープとってほしなぁ。
今日も流動食のあとウォーターピックに挑戦したけどやっぱり無理だった。
とりあえずイソジンでうがいだけしといた。
今日パパに来るとき子供用のはぶらしを買ってきてとお願いしよう。
気晴らしにテレビをつけたけど、映像や音で頭が痛くなる。
体すべてが弱ってるのかも。
11時からまた診察、消毒。
外来の患者さんが沢山いるからマスクをしていった。
この日もやっぱりだるくてゴロゴロしていた。痛みは少し和らいできた。
5時ごろ腕に刺さっている点滴の針を取りに来てくれた。
すごくうれしい。
実は点滴の針が腕に刺ささりっぱなしなのがすごく嫌だった。
これでもう腕を気にしなくていいんだ。
夜7時ごろパパ到着〜♪
最初は筆談だったけど、意志を伝えるのに時間がかかるからがんばって口で話してみたら、すこーし話せるようになってて聞き取りにくいだろーけど、ちゃんと会話になってた。
パパの顔を見たらすごくホッとした。
バイバイしたあとも早く家に帰って
パパと子供たちと一緒に過ごしたいってそんなことばっか考えてた。
夜は頭がガンガン痛くて寝れなかったからロキソキンをもらって、胃にながしこんだ。
そしたらピタッと痛みが治まってくれた。
でも、今度はお腹がギュルギュルいってて寝れない。
エンシュアは下痢をしやすいとの事だったけど、いよいよ来たか?と思ってトイレに行ったらすんごい下痢・・
でもすべてを出し切って、スッキリして気持ちよく寝れた♪
痛み止めは飲み薬を3回もらった。

術後4日目

今日は朝処置に行ったら先生からめちゃくちゃうれしい発表!
明日のお昼鼻チューブを取ってくれるという。
早く帰りたいと言っておいたから、普通の人より少し早めに取るみたい。
あと4日あると思ってたのにぃ!
もう口から食べれるなんて夢のよう♪明日がたのしみ〜〜〜!
それと顔のテープも取ってくれた。
これが結構痛かった。
顔の毛が全部抜けた。
先生が「かみ合わせ見てみますか?」と鏡を渡してくれた。
すごくきれいにかみ合っていて自分の歯ではないみたいだった。
だけど顔が腫れているのと、鼻がえらい広がっているのと、自分の顔じゃないみたいで不安になった。
先生にゴムを歯にかけるように言われた。
体は少し楽になってきた。
テレビ見ても頭痛くなくなったし、だるさが少し取れた気がする。
だた、口の中腫れが不快だった。
でもなるべく気にしないようにした。
麻痺は歯茎と口の周りと鼻にある。
しびれは口の周りに少しだけ。しびれはそんなに気にならない。
早く子供たちに会いたい。
あと3日したら会いに来てくれる。
でもその3日が果てしなく遠く感じる。
夜は明日のおかゆを想像するとうれしすぎて眠れなかった。
これまた明日が果てしなく遠い。
痛み止めは飲み薬2回もらった。

術後5日目

結局きのう朝方まで寝れなかった・・・。
朝はエンシュアを流した。
これで流動食は最後。
さらばエンシュア。
顔を鏡で見ると所々黄色い。
これは治っている証拠みたい。
顔は少し腫れが引いてきて、きのうよりはいい感じ。
でも相変わらず鼻の広がりといい、なんか思っていた顔と違って落ち込む。
11時ごろ診察室に呼ばれた。
いよいよチューブを取る。
緊張する。
「一気に取りますからねー」と言って一瞬で取った。
なんか変な臭いがした。
胃の臭い?
のどがちょっと痛かった。
一瞬だけどちょっと不快な感じ。
でも取れて本当にスッキリ☆
ゴムがけはきのう何度か挑戦してみたけどゴムをかけると歯を食いしばってしまって痛かった。
先生に相談すると「じゃあ様子見て・・」と言われてホッとした。
また明日挑戦してみよう。
12時ごろお昼が運ばれてきた。
おかゆは五分粥、おかずはペースト状のものが何品かあった。
ミキサー食じゃなかった♪
おかゆは味が無いのにめちゃくちゃおいしかった。
途中から持参してきたねり梅を加えるとうまさ倍増!
本当にしあわせなひと時だった。
そのあとまたウトウト・・・気ずきゃー5時半。
寝すぎてしまった。やばい。

術後6日目

きのう夜は何とか寝れた。
お昼位に診察室に行く。
傷口をみて、消毒をした。
体は日に日に楽になっていくのを感じる。
痛み止めはもうもらっていない。
顔の腫れは少しずつ引き始めてる。
口周辺は腫れていて、硬く、筋肉も使えてないのか笑うことが出来ない。
ガミーがどの位改善されたか見たいけど見れない。
顔はきのうより黄色い。
11時ごろA先生が病室に様子を見に来た。
今日から針治療をするらしい。
顔の麻痺やしびれには針がよく効くとのこと。
あとで診察室に来るように言われた。
診察室に行くと機械の前に座らせられた。
針初体験。
足にでも刺すのかな?と思ったら、「ちょっとチクっとしますよー」と顔に刺す気らしい。
細い針だけどグサグサっ!って2本刺された。
結構痛い。
針から電気が流れてきて顔がピクピクする。
確かに効いてる感じがする。
40分くらい座りっぱなしで半分寝ていた。
明日もやるらしい。

術後7日目

朝最後の採血がある。
これで血を抜くのは終わり。
注射大嫌いだったからうれしー。
今日もまたお昼ごろ診察室へ行く。
傷口消毒。
昨日の針のおかげかまた顔が違う。
少しずつよくなっていく。
口の中の腫れは相変わらず。
早く治って欲しい。
お昼過ぎから針治療に行く。
今日も2本刺された。
痛いよぅ。
先生に「私いつ退院できますか?」と聞いてみた。
「順調だったらあさって退院しましょう」といい返事☆
今日は2時ごろパパと子供たちが来る♪
うれしくて、うれしくて2時まで待ちきれない。
お昼ごはん食べ終わって待っていると
遠くからパタパタという早い子供の足音と、小さい子供の声がしてすぐ分かった。
上の子は「あ、ママ〜!」とニコニコして来たけど、下の子は私の顔を見て「誰だこの人」って顔してる。
予期していた最悪の事態が〜!
もうショックでショックで・・顔が変わって分からないのか、1週間会ってないから忘れちゃったのか・・。
帰るときバイバイしたら、普通にバイバイされた。
いつも泣くのに・・・・(涙)
でも久しぶりに子供たちとたわむれて、とっても幸せだった。
みんなが帰った後お風呂に入って、疲れてぐったりしてしまった。
早めに寝た。

術後8日目

朝起きてまた顔をチェックする。
また少し顔が違う。
だんだん口元以外が自分らしくなってきた。
昼過ぎ処置に行く。
なんと今日は抜歯なのだ。
私が鼻チューブの次に恐れていた抜歯・・・!
でもこれが終ればもう痛いことは終わり!
そう思うとうれしい。
一応塗る麻酔を使ってくれるみたい。
そして「ちょっとチクッとしますよー」と言われて嫌な予感がした。
その後すごい痛みが走って声には出さなかったものの涙が出てきた。
看護婦さんが「あと半分だからがんばってー」あと半分!
はやくしてくれー!と心で叫んだ。
その後「うっ!」とか言いながら痛みに耐えてようやく終った。
2分くらいだったか。
痛みに弱い私としてはかなり辛かった。
でもこれでもう痛いのは終わり!
あとは退院のみ!
明日がまちどーしー。
退院したらまたいつもの生活に戻れる〜

術後9日目

いよいよ退院。
朝9時いつもより早く処置室に呼ばれた。
口の中の消毒のあと、針治療をして、その後先生から今後の治療やリハビリの話しなどを聞いた。
お世話になった先生に丁寧にお礼を言った。
部屋に帰って荷造りをして入院したとき着てきた服を着るとブカブカだった。
体重は3キロ落ちててビックリ。
退院すごくすごくうれしい。
病室の人にもご挨拶をして、ナースステーションへ行ってお礼言った。
ここの病院は看護婦さんがとってもいい人たちばっかりで細かい事にもとても親切に対応してくれた。
でも1番好きだった看護婦さんがその日お休みだったのかいなくてお礼を言うことが出来なかった。
その後会計に行って31万9千円払った。
でも、高額医療制度で2,3ヵ月後国から23万は帰ってくるとの事だった。
のちの話になるけど、生命保険も14万おりて結局この手術で5万位プラスということになった♪

現在 H16・11

あともう少しで手術から4ヶ月経とうとしてる。
今はほとんど腫れも引いてまともになった。
口元は6mm下がったらしい。
自分的には1センチくらい下がったような感じがする。
顔は変わったってみんな言う。
ガミーは1、2mmくらいしか変わってない気がする。
でも口元が引っ込んだぶん、主張していた歯茎が影になってあまり気にならない。
後遺症はなかった。
でも鼻が1mmくらい広がってしまったのが少し残念。
鼻の周辺はまだ腫れがあるからそのせいかもしれないけど、この手術を受けて良かったって本当に思う。
コンプレックスが無くなった反面、コンプレックスという心の弱さに勝てなかった自分を情けなく思ってしまうこともあるけど、でも劣等感が前よりなくなってすごく気持ちが軽くなった事は確かだと思う。
術前矯正6ヶ月。
これから術後矯正を17年の7月位までやる予定(1年)その後10月にプレート除去。
リテーナーは2年の予定。
手術が終ったらとても時が経つのが早く感じる。
今はとてものんびりした気持ちです。

私のこの体験がみなさんの参考になればと思います。
これから手術の人頑張って下さいね。
私ってすごく痛みに弱くて注射1本にも相当の気合いが必要なくらいだけど・・
こんな私にも乗り越えられたくらいだからきっと乗り越えられると思います。